証券会社が主催する投資セミナーに参加したことがありますが、ほとんどの受講者は高齢者です。大きな会場で行われる資産運用イベントでもやはり中高年以上の方々が足を運んでいます。
若年層よりはお金が貯まっている、退職金をもらった、など理由はよくわかるんですが、投資を始めてから分かったことは「もっと若いときから始めれば良かった」ってこと。いやむしろ高校生くらいからスタートすべきなんじゃないか?そんなふうに考えています。
目次
投資は早くスタートするほうが絶対良い
複利の恩恵を享受できる
貯蓄には「複利」というしくみがあります。ある額の利息が出来たらそれをまた運用に回します。合計額の利息が出来たら再び運用に・・・。それをずっと続けることによって利息が利息を生みどんどん膨れあがっていくことです。
これは長い年月でより効果が発揮するため、1年でも1日でも早くスタートすることで資産を増やしていくことができます。具体的に見てみましょう。
簡単に計算できるサイトがあります。
ファンドの海「積立と複利計算」
ここで毎月の積立額と期待リターン、期間を入力してシミュレーションすることができます。
仮に15歳の高校時代から毎月3万円を40年間、期待リターン3%の運用で積み増していくとします。高校生で毎月3万円を用意できるか?というツッコミがあるかもしれませんが、バイトに励んでいる子なら可能かも。あくまでもシミュレーションってことで。
3万円の単純積立なら55歳の時点で1,800万円、これでも立派な貯蓄ですが複利運用すると4123万円。なんと倍以上です。運用は長くなればなるほど複利の効果がめざましいので、つまり始めるのは少しでも若いときから、ということです。
早ければ早いほど少額から始められる
上のシミュレーションでは3万円で計算しましたが、そこまで用意出来ないというなら1/10の3,000円からではどうです?55歳には400万円の資産が出来ているってことですよね。
400万円でも大金です。若いときは3,000円でも仕事に就いて給料をもらうようになれば投資額を増やせばいいんです。高齢からスタートする場合、少額の運用では貯まる額が知れているのでどうしてもそれなりの金額が必要になります。
少額でもやらないよりはマシですが、結局誰もが「もっと若いときからやっていたらなぁ」って考えるんです。
失敗してもやり直しがきく
株などのリスク資産はかならずしも利益が出ないということは覚悟しておく必要があります。なのでリターンは少なくてもリスクが少ない運用をすることは絶対命題で、高齢になってから資産が吹っ飛んだなんて事態は絶対避けたいことです。
でも若いときで安定した収入がある時なら万が一失敗して資産が減ったとしてもまた次の運用を始めることができます。失敗してもOKとは言いませんが若いときならではのチャレンジは出来ると思います。
若ければ覚えが早い
これは言わずもがな。ぼくは50代半ばですが未だに調べ物をしたり勉強するのは好きな方だと思っています。でも明らかに若いときより覚えが悪くなっています。本を読んでいても全然入ってこなかったり、集中力が持続しなかったり。当たり前ですよね。
知識を吸収する、勉強する、ということにおいて若い人にかないません。またトシをとってくるといろいろチャレンジすることにも抵抗感が生まれます。投資において無謀なチャレンジは避けるべきですが、十分勉強した上でのチャレンジは若い人ならではです。
20代と言わず高校生から
冒頭にも述べた「若いときからやっていたらなぁ」というのは30代くらいの仕事バリバリだった時代をイメージしましたが、それなりに経験してきて感じたことは、これって子供の時から勉強しておいてもよくね?ということです。
小中高と通じて経済は社会科で学んできましたが、資本主義の本質、切り込んだ株式投資のしくみを習った記憶がありません。たぶんやっていないと思います。
国民の3大義務「教育、勤労、納税」は必ず教えられることですが、要はきちんと働いて税金を納めるのだよ、と教育されます。その税金を納めた後のスピンアウトで貯蓄をする(主に銀行預金)ことを何となく植え込まれてきたと思います。
しかし子供の時に、学校から、そしてぼくの場合親からも資産形成は投資の運用で、などとは教えられませんでした。
資本主義における投資の重要性を小中で学び高校生からは実践、というのが今のぼくの考えです。学校の履修にするというのは難しいでしょうから、これを読んでいる親世代の方はぜひお子さんにも投資を教えてあげてください。
では高齢になってからでは遅いのか
ここまで言ってきて、では中高年からスタートするのは遅いのか?もちろんそんなことはありません。
1日でも早いほうが良いのは変わりない
若いときからやれば良かったと後悔しても戻れるはずはありません。資産形成の投資に気付いたときがまさにスタートする時です。そうなれば1日も早く、1分でも早く始めてください。1年後には人生が変わったと実感できるでしょう。