これを読んでるあなた、いま預金残高はいくらですか?
まだ社会人になったばかりとか、日頃からいろいろ買い物してるとかで収入の大小によらず預金が出来てない人も多いかもしれません。でも今は将来が不確実な時代。いまからきちんと資産管理出来ないとヤバいことになりますよ。
資産形成のためにはまずは貯蓄。しかし貯蓄だけでお金を貯めていくのは効率の面で損。お金が無い人ならばそこを一足飛びに投資からスタートしましょう、というのがテーマです
目次
そもそも預金だけでは危ない理由
預金では資産が増えない
1990年のバブル崩壊以降、預金金利が減り続け今やメガバンクの金利は0.001%。ネットバンクでも0.01%。0.001%では仮に100万円を預けていても1年の金利は1,000,000円×0.001×0.01=10円。時間外にATMで出し入れしたら一発で手数料分がマイナスになってしまうね。つまり銀行に10年20年と預けていてもほとんど増えていかない時代になってしまっているのだ。
1970年代の高度経済成長期なら3%の金利の時代もあったわけで、その頃なら預けておくだけで20年ほどで資産が倍近くになった。 でも現代では預けていてもほぼ増えていかないのだ。日本人ってせっせと貯蓄に励むのが美徳とされる風潮がある。もちろん貯蓄するのは悪いことでは無いけれど資産形成という意味ではとても効率が悪い。
預金だけでは資産が目減りする
政府や中央銀行は目標としてわずかなインフレを目指しています。日本の場合年2%目標。これは年間で2%ずつ物価を上げていきましょう、ということ。実際には目標が達成されずデフレ基調が続いていますが、あくまでも目標は2%のインフレ。
これは逆に言えばお金の価値が下がると言うこと。100円で買えた商品が1年後には102円になるので、1年前の100円硬貨では102円の商品は買えなくなる、つまり商品に対して貨幣価値が下がることを意味します。
つまりせっせと貯蓄だけしているのは利息が付かないどころか長期的には目減りしていきます。毎月一定額を預金しているとすると、それはそれで預金額は積み増していくので良いことではあるんですが20年30年などという長期で見た場合、対物価の視点からすると大して増えていないという残念な結果になります。
以前、亡くなった親のタンスを整理してたら昭和初期の10円紙幣が何枚か出てきました。こちらによると簡単に言えば昭和初期の10円は現在の2万円くらいになるのではないかとのこと。
→レファレンス協同データベース
父親か母親かはわからないけど、「2万円相当」数枚を大事にとっておいたにもかかわらず現在ではチロルチョコすら買うことができません。 これがインフレの正体です。 (ちなみに骨董価値もほぼ無いらしい)
通帳の貯蓄はついつい使ってしまいがち
当然だが普通預金は出し入れ自由なので日ごろの財布代わりとして利用するなら良いが、資産形成においては出金のストレスフリーがアダとなるのだ。
株を買うためには証券口座を開かなければならないが、保有している株を売って現金化するにはそれなりの手続きが必要だし売買手数料もかかる。また現金化するための普通預金口座に移るのに日にちがかかる場合もある。
「ついお金を使っちゃう」ということを防止する意味でもお金は株に変えておくことが望ましい。
投資をすることで人生が変わる
上手な運用をすれば資産が増えていく
上で述べた預金のみのリスクの裏返しですが、それほどハイリターンでは無い地道な投資をしていけば緩やながらも資産は増えていきます。ただしあくまでも緩やかですけど。
投資というと一気に儲けようというという発想が出てきますが、一気に儲けようとすれば一気に失うリスクも増大します。じわじわ上がっていく銘柄だったり配当が期待できる銘柄を保有していればインフレに対抗できる資産作りができます。
お金を使わないようになる
人間にはお金が無いときほどお金を使ってしまう矛盾した行動があるらしいです。真偽はわかりませんが自身の経験と実感ではそういった行動はあると思います。将来の目標が立てられず今現在の満足のためだけに消費してしまう行動でしょうか。
しかし投資で配当を獲得できたりすると途端に株式投資の大事さを実感して株購入のための原資をもっと蓄えようという行動に変わります。これまで何気なくモノを買ったりムダに消費していたのに「あ、この1,000円があれば投資原資になるな」と考えてせっせと貯蓄習慣に切り替わります。
投資をするようになると併せてムダ消費が無くなるという相乗効果が現れます。
世の中の出来事に敏感になる
株に無縁な生活を送っているとニュースを見ても「ふーん」と聞き流していたことが、ひとたび株式投資をすると世界のあらゆるニュースに聞き耳を立て敏感になってきます。
以前、投資をしている知り合いが、例えばどこかの会社が新しいサービスを始めたとか聞くと、すぐさま株価をチェックするんだと言ってる人が居ました。オリンピックが決まったとなれば建設関連の株が上がる、のようなものですね。当時のボクは「へぇ」と聞いていただけですが今はその心理がよく理解できます。それほど世の中の出来事にアンテナを張っていると言うことです。
昔からのことわざで「風が吹けば桶屋が儲かる」というのがあります。「 何か事が起こると、めぐりめぐって意外なところに影響が及ぶことのたとえ 」(三省堂・大辞林)とありますが、ちょっとした出来事がトリガーになって株価が変動することはよくあることです。トランプ大統領の発言で株価変動が起こるのはご存じですよね。
まとめ
そんなわけで、人生において預金・貯蓄というのは必要なことですが、それだけで将来の身を守るのは不十分です。いま預金がまったく無いという人は「お金が貯まってから」などと言わずいきなり投資の世界に飛び込みましょう。
幸いアメリカ企業の株は1株から買えます。1株10ドルの企業なら1,000円ちょっとで株主です。それがきっかけで人生が好転しお金がどんどん貯まっていくことになります。